Appleが「究極」と宣伝するAirPods Maxのロスレス対応、公式サポート文書では「違いは分からない」

Appleが「究極」と宣伝するAirPods Maxのロスレス対応、公式サポート文書では「違いは分からない」

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Appleが発表したAirPods Max向けの「究極の」音質アップグレードとされるロスレスオーディオ対応。しかし、Apple公式サポート文書では「違いは実際には区別がつきにくい」と記載されており、この矛盾した主張が誇大広告ではないかとの指摘がされています。

Appleは3月24日、USB-C搭載のAirPods Maxが4月のファームウェアアップデートでロスレスオーディオと超低遅延オーディオに対応すると発表しました。このアップデートはiOS 18.4、iPadOS 18.4、macOS 15.4のリリースと同時に提供される予定です。

オーディオファイルは通常、ファイルサイズを小さくするために圧縮されています。MP3やアップルのAdvanced Audio Codec(AAC)などの「ロッシー圧縮」では一部のデータが失われる一方、Apple Lossless Audio Codec(ALAC)などの「ロスレス圧縮」では元のデータをすべて保持します。Apple Musicの1億曲以上のカタログはAACとALACの両方でエンコードされています。

Appleのマーケティング担当上級副社長であるGreg Joswiak氏はXへの投稿で、AirPods Maxの「究極のオーディオアップグレード」であり、「驚異的な音質を実現する」と述べていますが、これはApple公式サポート文書と矛盾していると指摘されています。

Apple公式サポート文書によると、AACは「スタジオで録音されたオリジナルの音源と実質的にほぼ変わらないオーディオを再現します」と説明されています。さらに「AACとロスレスオーディオの違いは実際には区別がつきにくい」と明記されています。

AppleはロスレスオーディオがAACと比較して大きな改善にならないと認めているにも関わらず、今回のアップデートを「究極の」と表現するのは誇大広告ではないかと指摘されています。