Appleのサービス担当上級副社長であるEddy Cue氏が、同社が独自の検索エンジンを開発しない理由について詳細な説明を行いました。
Appleのサービス担当上級副社長であるEddy Cue氏が、同社が独自の検索エンジンを開発しない理由について詳細な説明を行いました。この発言は、GoogleとAppleの検索エンジン契約に関する訴訟の中で明らかになりました。
米国連邦裁判所に提出された宣誓供述書によると、Eddy Cue氏は、以下の3つの主要な理由から検索エンジン開発に参入しない方針だと説明しています。
- 他の成長分野への注力
検索エンジン開発には巨額の資本投資と人材の配置転換が必要となり、現在注力している成長分野から資源を分散させることになる。 - AI時代のリスク
人工知能の急速な発展により検索分野が大きく変化しており、多額の投資を必要とする検索エンジン開発は経済的リスクが高いと判断している。 - 事業構造の違い
検索広告プラットフォームの構築が必要となるが、これはAppleのコアビジネスではなく、必要な専門人材やインフラも不足している。
現在AppleはSafariブラウザでGoogleを検索エンジンとして採用しており、2022年にはこの契約により約200億ドルの収益を得ています。ユーザーはBingやYahoo!など他の検索エンジンも選択可能です。
Eddy Cue氏は、ユーザーに最適なサービスを提供するための判断は Apple自身が行うべきだと強調。会社の長年のプライバシーに関する取り組みとの整合性も考慮する必要があると述べています。