Apple、DMAによる懸念のためEUでのApple Intelligence展開を見送り

Apple、DMAによる懸念のためEUでのApple Intelligence展開を見送り

1

Appleは、欧州連合(EU)市場でApple Intelligenceを含む新しいAI技術の展開を見送ることを決定しました。この決定は、EUの大規模なテクノロジー規制への懸念から生じたもだということです。

Appleは、欧州連合(EU)史上でApple Intelligenceなどの最新のAI機能を展開することを見送ると伝えられています。

Apple Intelligenceは、iOS 18やmacOS Sequoiaなどに搭載されるAI技術で、テキストの要約や画像生成、デバイス内のデータを効率よく取得しSiriから操作できるといった、革新的な機能です。

The Vergeなど複数の米メディアによると、Appleの広報担当者は以下のように声明を送っているようです。

2週間前、アップルは何百もの新機能を発表しました。私たちは、これらの技術をすべてのユーザーが利用できるようにしたいという強い意欲を持っています。しかし、Digital Markets Act(DMA)がもたらす規制の不確実性により、これらの機能のうち3つ(iPhone Mirroring、SharePlay Screen Sharingの機能強化、Apple Intelligence)をEUのユーザーに今年中に展開できるとは考えていません。

具体的には、DMAの相互運用性要件が、ユーザーのプライバシーとデータ・セキュリティを危険にさらす形で、当社製品の完全性を損なわざるを得なくなることを懸念しています。私たちは欧州委員会と協力し、EUの顧客の安全性を損なうことなく、これらの機能を提供できる解決策を見出すよう努力しています。

The Verge

Appleは、EUのデジタル市場法の規制に従うことで、製品やサービスのセキュリティとプライバシーが損なわれる可能性があると懸念しているようです。

iOS 18は今秋にも全世界で利用可能になりますが、同時にApple Intelligenceはベータ版として英語(米国)のみで提供されると案内されています。アメリカ英語以外での提供は、来年中に発表される予定です。