Twitterのイーロン・マスクCEOは、TwitterのAIプロジェクトを推し進めるため、約1万個のGPUを購入し、AI人材も採用していると報じられています。イーロン・マスク氏は先月、「GPT-4より強力なAIシステムの訓練を少なくとも6ヶ月間、直ちに一時停止するよう要請する」とする公開書簡にサインしていました。
Business Insiderによると、Twitterのイーロン・マスクCEOは、TwitterのAIプロジェクトを推し進めるために、約1万個のGPUを購入したということです。またAlphabetのAI研究子会社であるDeepMindから、エンジニアのIgor Babuschkin氏とManuel Kroiss氏を採用していることも明らかになっています。
TwitterのAIプロジェクトはまだ初期段階で、生成系AI(Generative AI)を開発しているとのこと。LLM(Large Language Models)も含まれているそうで、実際にOpenAIは、学習目的でTwitterのデータにアクセスしていたそうですが、イーロン・マスク氏が昨年12月に停止させたとのこと。
生成系AIの具体的な利用方法は明らかになっていませんが、検索機能の改善や、広告ビジネスなどでの利用が推測されています。
イーロン・マスク氏は先月、「GPT-4より強力なAIシステムの訓練を少なくとも6ヶ月間、直ちに一時停止するよう要請する」とする公開書簡にサインしていましたが、裏では自社でのAIプロジェクトを進めていたということになります。
OpenAIの共同設立者の1人であるイーロン・マスク氏ですが、2018年に辞任しています。表向きな理由は「TeslaやSpace XがAIを強化していくなかで、将来的に利益相反の可能性がある」ためとされていますが、本当のところは、イーロン・マスク氏が自分が経営をするべきだと提案したことで、サム・アルトマンCEOら経営陣が反発。闘争の結果、イーロン・マスク氏はOpenAIを去ることになったというのが通説です。
イーロン・マスク氏はOpenAIに、数年にわたり10億ドルを寄付すると約束しており、辞任後も「寄付(OpenAIは非営利団体)と助言」は続けると公表されていましたが、実際には辞任後に寄付がストップ。困ったOpenAIは、営利目的の子会社を設立し、Microsoftから出資を受けることになったとされています。
それにしても世界的に在庫不足なGPUを1万個も買えるなんて、さすがイーロン・マスクということなのでしょうか。