1月13日から発生している、一部のサードパーティ製Twitterアプリが動作しない原因について、Twitterが公式にコメントを発表しました。Twitterは、「長年のAPIルールを施行している。その結果、一部のアプリが動作しなくなる可能性がある」と説明しています。
Twitterは「APIルール違反」と説明するも、何のルールに違反したかは不明
一部のユーザー数が多いTwitterのサードパーティアプリが、1月13日から利用できなくなっている問題で、利用できなくなっているのは「長年のAPIのルール」だとTwitterが説明しています。
Twitter側からの説明を発信したのは、Twitterの開発者向けアカウント(@TwitterDev)で、「Twitterは、長年のルールを施行している。その結果、一部のアプリが動作しなくなる可能性がある」と説明しています。
Twitter is enforcing its long-standing API rules. That may result in some apps not working.
— Twitter Dev (@TwitterDev) January 17, 2023
この投稿には多くのユーザーから「何のルールですか?」といった質問が殺到。昨年のイーロン・マスク氏がツイートした「透明性は信頼の鍵」という発言を引用し、TwitterDevの発言は信頼できないと投稿するユーザーもいました。
A wise man once said, “transparency is the key to trust.”
— @chrismessina@mastodon.xyz (@chrismessina) January 17, 2023
Your statement does not unlock trust. 🗝️https://t.co/i6c1fOWpiK
人気のTwitterアプリ「Tweetbot」の開発元であるTapbotsは、「Tweetbotは10年以上の歴史があり、常にTwitter APIのルールを遵守してきました。もし、私たちが遵守しなければならない既存のルールがあるのなら、可能であれば、喜んで遵守します。しかし、それが何であるのかを知る必要があります……」と投稿。
Tweetbot has been around for over 10 years, we've always complied with the Twitter API rules.
— Tapbots (@tapbots) January 17, 2023
If there's some existing rule that we need to comply with, we'd be happy to do so, if possible. But we do need to know what it is...@TwitterDev, you know how to reach us. https://t.co/RujogIjRvx
開発者視点では、10年以上もAPIルールを遵守してきたが、突然に「ルール違反」とアクセスをブロックされ、何のルールに違反しているのかも示されていない状態です。
TwitterのAPIは、2006年9月に公開され、2012年にv1.1にアップデート。v1.1では、サードパーティアプリからのアクセス数に制限を設け、制限以上のアクセスが必要な場合は、Twitterの許可が必要になり、多くの開発者が落胆しました。その後もTwitterのAPI改悪は続き、2018年にはUser Streamsなどの機能を廃止しています。
2021年にはv2が主要APIに変更され、多くの新機能を追加し、v1.1で設けられたTwitterの許可がないと一定以上のアクセスを制限するルールを廃止。開発環境は以前よりも良い状態に変化し、Twitterも「開発者はTwitterの未来の鍵」として、開発者コミュニティを盛り上げようとしていた節さえあります。
Twitterの意図が、開発者からAPI利用料をさらに徴収することにあるのか、大方の予測どおりサードパーティアプリを締め出し、ユーザーに公式アプリを強いることで、広告の収益改善を目指すことにあるのか、あるいはその両方か。しばらく混乱は続きそうです。