EUの小型電子機器の充電ポートをUSB-Cに統一することを義務化する規制を受け、Appleの幹部が、USB-C切り替えに対応していくことを明らかにしました。
Apple、USB-C統一の義務化に「従う」。でもユーザー目線では不安も
Appleのワールドワイドマーケティング担当シニアバイスプレジデントのグレッグ・ジョズウィアック氏が10月25日、The Wall Street JournalのTechLiveに登壇し、小型電子機器の充電ポートをUSB-Cに統一することを義務付けるEUの規制に対し、Appleも対応していくと見解を示しました。
Apple’s Craig Federighi and Greg Joswiak (@gregjoz) join @JoannaStern at #WSJTechLive to discuss products, privacy and power at the tech giant https://t.co/fNo2JGwMB4 https://t.co/aGrTlZrUo4
— The Wall Street Journal (@WSJ) October 26, 2022
イベントでは、USB-Cへの切り替えについて「選択の余地はない」として「従うしかないでしょう」と述べています。またEUの規制によってUSB-Cを強要されることへの不満を明らかにしています。
充電ポートがUSB-Cに変更されることは、単純に充電するという用途だけを考えれば、多くのデバイスが採用しているため、Lightningケーブルを持っておく必要がなくなるという点では喜ばしいことではあります。
しかし、データ転送などの面を考えると、USB-Cといっても様々な種類があります。USB 2.0規格のUSB-Cであれば、最大データ転送速度は480Mbpsですし、Thunderbolt 4規格であれば最大データ転送速度は40Gbpsで映像出力も可能です。
すでにUSB-Cを採用しているApple製品でも、USB-Cの規格はバラバラです。10月26日に発売されたばかりのiPad Pro 11インチ(第4世代)やiPad Pro 12.9インチ(第6世代)ではThunderbolt / USB 4規格を採用していますが、iPad(第10世代)ではUSB 2.0を採用。また今年3月似発売されたiPad Air(第5世代)では、USB 3.1 Gen 2を採用しています。
Appleが将来的にiPhoneにUSB-Cを採用する際にも、ハイエンド機種はデータ転送速度の速い規格を採用し、ローエンド端末ではデータ転送速度の遅い規格を採用する可能性はあるでしょう。
台湾の調査会社TrendForceによる最新レポートでは、2023年に発売されるiPhone 15で、USB-Cに切り替えられる可能性が伝えられています。