Googleは1月14日、ウェアラブルデバイスの大手「Fitbit」の買収が完了したと発表しました。Fitbitのユーザーデータは広告には利用されず、Fitbitユーザーは引き続きサービスを継続して利用できます。
GoogleがFitbit買収、公正取引委員会も条件付きで承認
Googleがウェアラブルデバイス大手「Fitbit」の買収が完了したと報告しています。
Welcome @fitbit! 🏃 ♀️🏋️ ♂️🤸https://t.co/2j9k0TdbqF
— Google (@Google) January 14, 2021
Fitbitによると、設立した2007年が現在に至るまで、100か国以上で1億2000万台のデバイスを販売し、延べ275 兆もの歩数と 150 億時間以上の睡眠を記録しているといいます。
今回の買収にあたり各国で審査が行われ、昨年12月にはEUの欧州委員会がFitbitのデータを向こう10年間はGoogleの広告に利用しないことを条件に承認。日本でも公正取引委員会が条件付きで承認しています。
公正取引委員会の条件は以下の通り。
- 10年間、ウェアラブル端末メーカーにAndroid APIを提供し、Android端末とウェアラブル端末の相互接続性を維持する
- 10年間、Web APIを通じたAPI利用者による健康関連データへのアクセスを、ユーザーの同意を条件に、アクセス量無料で維持する
- 10年間、健康関連データをGoogleの広告関連事業に使用しない(必要に応じて更に10年延長)
- 10年間、健康関連データを、Googleグループのデータから分離を維持する(必要に応じて更に10年延長)
Googleブランドのウェアラブルデバイスは登場するか
Googleのデバイス部門・上級副社長であるRick Osterloh氏は、「この取引はデータではなくデバイスを対象としており、Fitbitユーザーのプライバシーを守ることは当初から明確だった」とコメントしていることから、Fitbit買収は新たなデバイスの登場を示唆しているようにもみえます。
またFitbitの製品や専門知識と、GoogleのAIやソフトウェア/ハードウェアの組み合わせはウェアラブルデバイス市場における競争を促進し、次世代デバイスをより良く、より手頃な価格にすると確信している、とも述べています。
スマートウォッチとしてはApple Watchが断トツのシェアを誇っていますが、Googleブランドのスマートウォッチが登場すれば市場も大きく動きそう。新製品の登場までには時間がかかりそうですが、期待して待ちたい。