米大統領選を前に、Twitterが誤った情報が拡散されないよう、各種機能について変更すると発表。この変更は日本ユーザーにも影響があり、NHKなど各社が報じましたが、一部で「リツイートができなくなり、引用リツイートしかできなくなる」など誤解するユーザーが続出。Twitter Japanが改めて変更点について説明しています。
Twitter Japan「一部の報道を見て変更点について誤解された方も」
Twitterは10月10日、米大統領選を前に、誤った情報の拡散や慎重な判断を促すため、リツイート機能の変更などを発表しました。
Twitter Support公式アカウントのツイートで紹介された仕様変更は、以下の7点。日本メディアが報じたことで誤解されたのは、「リツイートの代わりに引用リツイートを促し、自分のコメントを付けるようにユーザーに依頼する」という点でした。
As we continue to protect the integrity of #Election2020 conversation on Twitter, we're announcing new, significant updates today that will bring more context and encourage thoughtful consideration before Tweeting.
— Twitter Support (@TwitterSupport) October 9, 2020
- 選挙で勝利したという早まった主張を含む投稿にラベルを付け、米国の公式選挙ページに誘導する
- 選挙のプロセスや結果に干渉するよう促すツイートを削除
- 誤解を招く可能性のある情報ラベルがついたツイートをリツイートしようとすると、信頼できるか情報か確認するよう促す表示を出す
- アメリカの政治家アカウント、10万以上のフォロワーを持つ米国拠点のアカウント、重要なエンゲージメントを得たツイートから、誤解を招く情報ラベルを付けたツイートに、警告とラベルを表示
- リツイートの代わりに引用リツイートを促し、自分のコメントを付けるようにユーザーに依頼する
- フォローしていないアカウントの「いいね」などを非表示にする
- アメリカの「For You」タブを制御し、誤情報拡散の可能性を減らす
NHKは「ツイッター リツイート機能を一時的に制限へ」(Wayback Machine)と報じていましたが、一部では「リツイートができなくなり、引用リツイートのみになる」など誤解するユーザーが続出。現在は誤解がないよう「ツイッター リツイート時に慎重な投稿促す対策へ 大統領選前に」とタイトルを変更し、記事内容も調整がされています。
Twitter Japan公式アカウントは10月12日、「一部の報道を見て変更点について誤解された方もいらっしゃるようなので、日本の皆さんに関係するポイントをまとめてお伝えいたします」と変更点について説明するツイートをしています。
誤解の多かったリツイート機能について、「ツイートを拡散する前にもう一度考えていただくため、リツートよりもご自身のコメントを付加する『引用ツイート』を推奨いたします。この変更により、リツイートしようとすると、まずコメント入力画面が開きます。コメントなしで投稿すると通常のリツイートとなります」と説明し、「単にRTしたい方にとっては面倒なステップではありますが、当該ツイートが安易に拡散されるよりも、ご自身の見解、それに対する反応など、会話の文脈が理解しやすくなりより有意義なものになることを期待しています」としています。
引用前にユーザーに注意を促すテストは、今年6月にも一部ユーザーを対象に実施され、テストの結果、今後はすべてのユーザーに「リツイート前にリンク先の記事を読んで」と表示すると発表されています。
米大統領選挙での変更点について、Twitter Japanからの説明
アメリカの大統領選挙を前に、誤った情報の拡散を防ぐため、日本時間9日深夜にポリシーと機能の一部に変更を加えると発表いたしました。一部の報道を見て変更点について誤解された方もいらっしゃるようなので、日本の皆さんに関係するポイントをまとめてお伝えいたします。
— Twitter Japan (@TwitterJP) October 11, 2020
10月20日から少なくとも大統領選の投票が行われる週まで、次の変更を行います。
— Twitter Japan (@TwitterJP) October 11, 2020
ツイートを拡散する前にもう一度考えていただくため、リツートよりもご自身のコメントを付加する「引用ツイート」を推奨いたします。この変更により、リツイートしようとすると、まずコメント入力画面が開きます。コメントなしで投稿すると通常のリツイートとなります。 pic.twitter.com/mUoxuXWrYs
— Twitter Japan (@TwitterJP) October 11, 2020
単にRTしたい方にとっては面倒なステップではありますが、当該ツイートが安易に拡散されるよりも、ご自身の見解、それに対する反応など、会話の文脈が理解しやすくなりより有意義なものになることを期待しています。これはブラウザでTwitterをお使いの一部の方向けにすでにテストが始まっています。
— Twitter Japan (@TwitterJP) October 11, 2020
次に、フォローしていない人の「いいね」やフォロー情報がタイムラインに表示されなくなります。これらはご自身のネットワーク外で交わされる関係性の高い情報を知るための機能ですが、「いいね」がしっかりと考慮されたうえでされているとは限らないため、非表示とすることにしました。
— Twitter Japan (@TwitterJP) October 11, 2020
これにより、フォローしていないアカウントやトピックからのツイートに触れるまで、従来より時間を要する可能性があります。これは、より思慮深く明示的な拡散のための価値ある代償であると考えています。
— Twitter Japan (@TwitterJP) October 11, 2020
その他、アメリカ在住で10万人以上のフォロワーを抱える方や影響力のある方による誤情報を含むと警告するラベルがつけられているツイートのRT制限、アメリカにお住まいの方にはトレンドの「For You(おすすめ)」では背景が理解できるツイートが付加されたもののみを表示するといった変更があります。
— Twitter Japan (@TwitterJP) October 11, 2020
詳しくはこちらのブログをご参照ください。(英語)https://t.co/2pRHs2LRCS
— Twitter Japan (@TwitterJP) October 11, 2020