Appleが、独立行政法人医薬品医療機器総合機構から、医療機器等外国製造業者として登録されたことが明らかになりました。これにより、日本ではまだ利用できないApple Watchの「心電図」機能の解禁に一歩近づいたと考えられます。しかし、まだまだ立ちはだかる壁は高く、近い内に利用可能になる可能性は低そうです。
Apple Watchの「心電図」機能が解放されるために一歩前進
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が、医薬品等外国製造業者として、Appleを認定登録したことが明らかになりました。
Apple Watchには「心電図」機能が搭載されていますが、日本では提供されていません。Appleが医薬品等外国製造業者として認定を受けたことは、Apple Watchで「心電図」機能を提供するためだと、Macお宝鑑定団Blogは予測しています。
しかし、国内でApple Watchの「心電図」機能を提供するためには、まだいくつかの壁を超える必要があり、近日中に提供される可能性は低そうです。
「心電図」機能が解放までに超えなければならない壁
海外ではApple Watchの「心電図」機能で命が助かったという事例も多数報告されていますが、残念ながら日本では提供されていません。健康管理の面からも、国内のApple Watchユーザーが待ち望んでいる機能の1つです。
「心電図」機能が日本で提供されていない理由は、いわゆる薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)に絡んだ問題。心電図機能ということで、医療機器として認証されることが必要となります。
どうすればApple Watchの心電図機能が開放されるのか。日経クロステックによると、以下の3つのハードルが存在しているとのこと。
(1)医療機器等外国製造事業者の登録申請(2)医療機器認証番号の取得(3)管理医療機器及び特定保守管理医療機器の販売業、貸与業の許可申請
今回突破した壁は(1)の段階。心電図機能を有効にした状態でApple Watchを販売するためには、まだ2つの壁があり、日経クロステックの記事では「(3)をクリアするためには、Apple Watchを扱う販売店自身に医療機器販売事業者としての許可申請が必要だ。加えて、管理医療機器営業管理者に該当する資格を持ったスタッフを常駐させなければならない」と説明されています。
Apple Storeに管理医療機器営業管理者に該当する資格を持ったスタッフを常駐させる……。なかなかにハードルが高そうな問題。正直全くイメージが湧きませんが、薬剤師がいるローソンみたいな感じ?
またハードウェアやソフトウェアのバージョンアップに際しても、再び申請が必要になるという指摘もあり、日本での提供は前途多難な様相です。