Googleが将来的にYouTubeを含む広告プラットフォーム全体の製品計画を再設計していくことを発表しています。Googleは業界団体「Coalition for Better Ads(CBA)」が定める、望ましい広告の定義「Better Ads Standards」に準拠していない動画広告を排除する方針で、YouTubeで一般的な「プレロール広告」「ミッドロール広告」を、2020年8月5日よりChromeブラウザから排除していくとしています。
Chrome、ユーザーが迷惑・不快と感じている動画内広告をブロック
Googleは2020年8月5日から、動画視聴中に表示される広告で、ユーザーが不快・迷惑と感じている広告をChromeブラウザから排除していく方針を発表しました。
これはオンライン広告の消費者体験改善を目的とする業界団体「Coalition for Better Ads(CBA)」が定める「Better Ads Standards(優良広告基準)」において、動画視聴中の広告について新たな基準を設けたことを受けての決定です。
Chromeで制限される動画広告は、最初の5秒をスキップできない「プレロール広告」、動画視聴中に強制的に表示される「ミッドロール広告」、動画視聴中に画面の1/3を覆う「大型ディスプレイ広告」の3種類。
CBAはこれらの広告を4カ月以内に表示しないようにすべきだと発表。Chromeにおいては2020年8月5日から、これらの広告を表示しないようになります。
YouTubeの動画内広告も製品計画を更新
YouTubeの動画広告でも「プレロール広告」「ミッドロール広告」はよく見かけますが、GoogleはYouTubeにおいても例外ではなく、YouTubeを含むGoogleの広告プラットフォーム全体の製品計画を更新するとしています。
まずはChromeでの広告ブロックなので、YouTuberの収益に直ちに影響はなさそうです。ですが「プレロール広告」「ミッドロール広告」が廃止となると、少なからず収益には影響があると予測できます。一方でより良い広告が開発される可能性も考えられるでしょう。
Googleがユーザーが不快に感じる広告をブロックする理由としては、ユーザーにとって迷惑な広告が減ることで、広告ブロック(Adblock)が減り、広告体験を向上させることで収益を守れるため。
Googleの親会社Alphabetが発表した2019年の決算発表によると、YouTubeの広告収益(2019年)は151億5000万ドル(約1兆6500億円)でした。