2019年もあとわずか。ふるさと納税への関心が高まる年末ですが、返礼品を選んでいる時間がない人向けの「カタログ」タイプのふるさと納税などが登場。昨年に物議を醸した高還元率の「闇ふるさと納税」もまだまだあるようです。
ふるさと納税、返礼品の還元率は3割以下じゃなかったの?
2018年。ふるさと納税の返礼品として還元率50%の「Amazonギフト券」など金券類が登場し「闇ふるさと納税」と話題となりましたが、まだまだ還元率50%を超える返礼品を設定する自治体が多くあります。
総務省は今年6月、総務大臣が一定の基準に適合した地方自治体をふるさと納税の対象として指定する仕組みとしてふるさと納税に係る指定制度を創設。地方自治体は以下の基準を守るように通達されました。
- 寄附金の募集を適正に実施する地方団体
- (1の地方団体で)返礼品を送付する場合には、以下のいずれも満たす地方団体・返礼品の返礼割合を3割以下とすること・返礼品を地場産品とすること
この規制を受け、ふるさと納税から「金券類」は消え、高還元率の返礼品は消えたかと思いましたが、調べてみるとまだまだ「闇ふるさと納税」と呼べる返礼品が残されていました。
なかでも還元率97%という驚異的な返礼品が福岡県那珂川市の「辛子明太子」。「博多の味本舗」が提供する辛子明太子で、寄附金額は10,000円。ですが「博多の味本舗」の公式サイトを見てみると販売価格は通常9,720円(税込)です。
この時点ですでに還元率は97.2%と驚異的な闇っぷり。また公式サイトからの購入時、税込10,800円未満では送料がかかります。送料の最も安い九州エリアでも680円かかるため「9,720円 + 680円 = 10,400円」で還元率104%です。なんだこれ。
ちなみに「博多の味本舗」で販売されている辛子明太子。通常価格は9,720円となっていますが、販売価格は8,640円。もっと調べてみると、博多の味本舗では通常価格と販売価格はずっと以前から(少なくとも2015年8月時点から)8,640円としているようですが、現在は通常価格だけを引き上げ9,720円にして割安感を演出しているように見えます。
仮に8,640円だったとしても、送料を反映させた実質購入価格を考えると「8,640円 + 680円 = 9,320円」なので、還元率93.2%と高還元率なのは同じ。東京の場合ですと、送料は1,180円になるので還元率98.2%となります。
高還元率の返礼品が用意されている、ふるさと納税の例
調べてみると、こういった総務省の規制にある「返礼割合を3割以下とすること」が守られていない返礼品は数多く存在していました。
また「ふるさとプレミアム」では、寄付額の3%分のAmazonギフト券がもらえるキャンペーンを実施中。返礼割合が30%を超えている商品の一例は以下。
- 辛子明太子(無着色)1kg(500g×2)
- A302 村上牛300g(+寄付額の3%分のAmazonギフト券)
- 天然ほたて貝柱1.1kg 根室海鮮市場[直送]
- 大サイズ 国産うなぎ蒲焼 2本セット
- いくら醤油漬(鱒卵)【500g(250g×2)】
- 防水ヘッドケア機(TB-G001JPPW)
- 西京漬け詰め合わせ(12パック)
- 【極・塩ハンバーグ】前沢牛100%(8個セット)
- 十勝もーもースイーツ 牛乳そのまんま三色アイスセット<80ml×24ヶ>
- 北海道産赤肉メロン大玉 2玉
- 鹿児島県産豚3種類1.5kgセット
- ロースステーキ600g(岩塩付き)(+寄付額の3%分のAmazonギフト券)
- 蔵 折詰蝦夷ばふんうに 100g×1枚
- エアウィーヴ ピロー スタンダード(+寄付額の3%分のAmazonギフト券)
- 「フロム蔵王」Hybrid スーパーマルチアイスBOX 24個(4種×各6個)
- 【創業60年】老舗肉屋の特上ハンバーグ10個
この他、「ふるなび」では、ふるさと納税の返礼品をカタログギフトのように選べる「ポイント制ふるさと納税」という取り組みや、総額100億円のAmazonギフト券(最大30,000円)があたるキャンペーンも開催されています。