かつては「女子アナウンサーの登竜門」とも呼ばれ、多くの女子アナウンサーを送り出してきたミス慶應コンテストですが、2019年は2団体が「ミス慶應」を主催していました。ですが9月18日、週刊文春が一方のミス慶應でファイナリストへのセクハラ被害を報道。10月14日にミス慶應の中止が発表されました。
2団体が主催し注目されていた「ミス慶應2019」
かつては「女子アナウンサーの登竜門」とも呼ばれ、テレ朝の竹内由恵アナやTBSの青木裕子アナを送り出してきたミス慶応コンテストですが、2019年は2つの団体が「ミス慶應」を主催し、注目されていました。
2019年は2つの団体が「ミス慶應コンテスト2019」を開催しており、「ミス慶應が2人誕生する」可能性も含めて注目されていましたが、一方の「ミス慶應」から正式に中止すると発表されました。
ミス慶應は、2016年にミス慶應の主催サークル「慶応大学広告研究会」の男子学生6人が、女子学生を酒に酔わせ集団で乱暴したとして、集団準強姦罪で書類送検されたことを受け中止に。2017年には「慶應ジャーナル」というサークルが主催するミスコン「Miss KJ Contest」を開催、2018年には「ミス慶應コンテンスト2018実行委員会」と名乗る団体がミス慶應を開催しています。
「ミス慶應2019」を主催していたのは、「ミス慶應コンテンスト実行委員会」と学生団体「KOPURE」。
「ミス慶應コンテンスト実行委員会」は2018年もミス慶應を主催。女性ファッション誌「Ray」が密着取材をしたり、モデルプレスなどの媒体がインタビュー記事を公開したり、フジテレビ アナトレなど多くの企業が協賛することが発表されていました。
一方、学生団体「KOPURE」が主催するミスコンでは、元エビ中リーダーの宮崎玲奈や、ネット上でキンプリ神宮寺勇太の元カノと噂になった濱松明日香などが参加。クラウドファインディングサイト・CAMPFIREでの資金集めや、堀江貴文氏がアドバイザーに就任するなど注目されていました。
週刊文春、学生団体KOPURE主催のミス慶應で「ファイナリストへのセクハラ」を報道
2つのミス慶應が開催されると注目を集める中、週刊文春が9月18日、学生団体KOPUREが主催するミス慶應2019で、人気NO.1のファイナリストが運営団体からセクハラ被害を受けていたと報道。
- 《慶應ミスコンまた不祥事》人気No.1ファイナリストがセクハラ被害「腰を触っていた手が下に降りてきて……」(文春オンライン)
- 《慶應ミスコンまた不祥事》「セクハラ行為は一切受けておりません」被害者が強要された“偽りの陳述書”と”精神科受診”(文春オンライン)
運営団体は「公開された記事に関しては大幅に事実と異なる内容」と説明し、報道を否定していました。
[週刊文春で公開された記事に関して]
— ミス慶應コンテスト2019 (@ms_keio) 2019年9月18日
公開された記事に関しては大幅に事実と異なる内容です。
運営が濱松本人から直接報告を受けている事実と大きく相違があり、濱松本人の証言の記録もございます。
ここまで事実と異なる記事がなぜ公開されたのか、文春及び濱松本人に確認中です。
しかし、セクハラ被害を告白した濱松明日香は「ミス慶應の公式垢から否定文が出ていますが、記事になった8月2日のセクハラに関する出来事は全て事実です」と投稿。ミス慶應の存続が危ぶまれる状況になっていました。
セクハラの件で文春から記事が出ており、ミス慶應の公式垢から否定文が出ていますが、記事になった8月2日のセクハラに関する出来事は全て事実です。ファイナリストを降りる気もありませんしこれからも活動に励んでいくつもりです。変わらぬご声援の程よろしくお願い致します。https://t.co/8xf1PXNBDq
— asuu (@ask_heart_xx) 2019年9月18日
その後も騒動は収束せず、濱松は10月13日、自身のSNSで現在の運営メンバーは委員長一人しかいないと明かし、「現段階で辞退を考えている候補者が複数いるということで運営(委員長)はミス慶應は中止にすることを考えているらしいです」と裏側について吐露。
私がストーリーであげている内容は証拠のある事実ですし、前回のように他ファイナリストと相談と言いながら一部の人に一方的に電話をかけて事後報告をすること、現在1人しかいない運営メンバー(委員長)の保身に私が使われ、ミス慶應が中止にならないことを心より願っています。 https://t.co/SsKquD6Myq pic.twitter.com/sl2OKAzNf0
— asuu (@ask_heart_xx) 2019年10月13日
10月14日には学生団体KOPURE主催のミス慶應2019公式Twitterアカウントから「正式に中止」と発表され、「ミスコンを応援してい頂いた皆様には期待を裏切る形の結果になってしまい申し訳ございません」と謝罪文が投稿されました。
中止にした理由について、「過半数の候補者が候補者同士がお互いに尊敬し合いながらミスコンを運営していく関係を望んでいましたが、運営していく中でその関係性が崩れるような行為により精神的なストレスでこれ以上の継続は難しいと判断したためです」などと説明しています。
■ミス慶應コンテストの今後に関して
— ミス慶應コンテスト2019 (@ms_keio) 2019年10月13日
ミス慶應コンテストに関しては、
“正式に中止”とさせて頂きます。
CAMPFIREで購入頂いた方への返金のご連絡は個別に順次対応させて頂きます。
ミスコンを応援して頂いた皆様には期待を裏切る形の結果になってしまい大変申し訳ございません。
— ミス慶應コンテスト2019 (@ms_keio) 2019年10月13日
結果としてミス慶應コンテスト実行委員会が主催する「ミス慶應コンテスト2019公式サイト | ミス慶應コンテスト2019実行委員会」が生き残り、2019年のミス慶應は1人のみが選ばれることになるようです。
慶應義塾大学「運営する団体は本学の公認学生団体ではなく、コンテスト自体も慶應義塾とは一切関わりがありません」
慶應義塾大学としてはどう考えているのか。慶應義塾大学は9月30日、公式サイトに「『ミス慶應』等を標榜するコンテストについて」とするコメントを掲載しています。
慶應義塾大学は、2017年以降のミスコンについては認めておらず、公式サイトで「近年、学外において、『ミス慶應』あるいはそれに類する名称を掲げたコンテストが開催されていますが、それらを運営する団体は本学の公認学生団体ではなく、コンテスト自体も慶應義塾とは一切関わりがありません」と説明。
また「しかしながら、それらのコンテストには本学の学生も参加しており、一部報道に見られるようなトラブルも発生しています。本学はこうした事態を深く憂慮しており、状況によって今後の対応を検討していきたいと考えます」としています。
学生に対しては「塾生諸君へ この件に限らず、塾生諸君には、さまざまなトラブルに巻き込まれることのないよう十分に注意するよう望みます。何か困ったことがあれば、所属キャンパス学生生活担当窓口に遠慮なく相談してください」と呼びかけています。