2018年に発売された新型「iPad Pro」が購入時点で曲がっていることがあると報じられ問題になっていた件について、Appleは公式サイトを通じ、iPad Proの筐体のつくりと検査方法について解説しています。
iPad Pro(第3世代)「見る角度によっては平面度におけるわずかな差が目に見えることもある」
Appleが2018年10月に発表した新型「iPad Pro(第3世代)」のボディが、購入した時点で曲がっている場合があるということが報じられ、米メディア「The Verge」がこの問題について問い合わせたところ、Appleは「欠陥ではない」と回答していました。
これまでAppleからの公式な発表は行われていませんでしが、公式サイトに「iPad Pro のユニボディ筐体のデザイン」というサポートページを公開。iPad Proのボディについて解説しています。
新型iPad Proは、iPad史上初、モバイルデータ通信のアンテナラインを共射出成形と呼ばれる加工法で製造していると説明。高温下で加工する手法で、「アルミニウム製の筐体に精密加工で削り出した溝にプラスチックを射出し、アルミニウム表面のマイクロ細孔に流し込みます。プラスチックが冷却固化した後で、CNC精密加工で筐体全体を仕上げ、プラスチックとアルミニウムがシームレスに一体化した強度の高い単一の筐体が生まれます」としています。
こういった加工技術と厳重な検査工程のおかげで、iPad Proは「前世代のモデルよりもさらにフラット」になったといい、「平面度の仕様では、どの側面において、その全長にわたって偏差400ミクロン以下(紙4枚の厚さ未満)しか許容されない」とのこと。
ただし「新たにエッジが直線になり、アンテナの分割ラインがあるため、見る角度によっては平面度におけるわずかな差が目に見えることもあります」と補足。「日常使う分には気付かない程度」「筐体の強度や製品の機能に影響を及ぼすことはなく、また、通常使用の過程で悪化することもない」としています。
新型「iPad Pro」が説明した仕様を満たしていない場合はサポートへ問い合わせを
なお、Appleは「偏差400ミクロン以下(紙4枚の厚さ未満)」という仕様を満たしていない場合は、Appleサポートへ問い合わせるように案内しています。
Appleの返品方針では、「Appleから直接購入した製品に関しては14日間は返品可能」。1年間の製品保証もあるため、「材質上および製造上の欠陥による損傷は保証の対象」とのことです。