株式会社そごう・西武が2017年より元日に新聞への全面広告掲載や特別動画で、1年の最初のメッセージとして公開している「わたしは、私。」が今年も公開されています。今年起用されたのは女優の安藤サクラ。
そごう・西武「わたしは、私。」2019年は安藤サクラを起用
株式会社そごう・西武が2017年より行っている、1年最初のメッセージ「わたしは、私。」が今年も1月1日、新聞への全面広告および特別動画が公開されています。
「わたしは、私。」は同社の企業メッセージのキーワードで、「自分自身の評価を他人任せにせず、同質化圧力や、さまざまな制約から自分を解き放ち、あなたはあなたらしくいてください」などといったメッセージが込められています。
2019年の広告モデルに起用されたのは女優の安藤サクラ。安藤サクラの顔にパイがぶつけられたビジュアルが印象的。
「女の時代、なんていらない?」
女だから、強要される。女だから、無視される。女だから、減点される。女であることの生きづらさが報道され、そのたびに、「女の時代」は遠ざかる。今年はいよいよ、時代が変わる。本当ですか。期待していいのでしょうか。活躍だ、進出だともてはやされるだけの「女の時代」なら、永久に来なくていいと私たちは思う。時代の中心に、男も女もない。わたしは、私に生まれたことを讃えたい。来るべきなのは、一人ひとりがつくる、「私の時代」だ。そうやって想像するだけで、ワクワクしませんか。わたしは、私。
ビジュアルのインパクトや強いメッセージに、ネット上では「女性差別についての広告」と見るユーザーや、「男女関係なく私らしく」と見るユーザーなど様々な意見があがっています。
西武・そごうの元旦新聞広告。
— 森下夏樹 (@natsukilog) 2018年12月31日
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活躍だ、進出だともてはやされるだけの「女の時代」なら、永久に来なくていいと私たちは思う。
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今あたりまえにある権利を得るためには並々ならぬ努力と辛抱が必要だった。今は特別に見えることがいつかあたりまえになることを切に願う pic.twitter.com/ZBu82J7XoJ
広告意図としては後者が正しいように見えますが、別の角度から見ると違った意図に見えるため、批判的な声があがっているようです。
2017年には樹木希林さん、2018年には木村拓哉を起用
2017年には樹木希林さんを起用。「年齢を脱ぐ。冒険を着る。」というメッセージで、新聞全面広告と特別動画が公開されました。
「年齢を脱ぐ。冒険を着る。」
今年、あなたはひとつ歳を取る。その度に、歳相応にとか、いい歳してとか、つまらない言葉が、あなたを縛ろうとする。あなたは、耳を貸す必要なんてない。世間の見る目なんて、いつだって後から変わる。来たことのない服に袖を通して、見たことのない自分に心躍らせる。他の誰でもない「私」を楽しむ。そんな2017年が、あなたには必要なのだから。年齢を脱ぐ。冒険を着る。
また2018年には解散したばかりで世間から注目を集めていた木村拓哉を起用。「正解は、ない。私があるだけ。」というメッセージが展開されていました。
「正解は、ない。「私」があるだけ。」
誰にも似ていない人生は、大変だ。まわりはいつでも、口を挟みたがる。「こうあるべき」から逸脱した瞬間に、ナイフのような鋭さで、言葉が、視線が、一斉に攻めてくる。でも、それに屈していたら、新しいものは、生まれにくくなる。予定調和と正論が、今日を息苦しくする。正解が一つしかない世の中は退屈だ。あたらしい「私」を始めるのは、いつだって、わたししかしない。