最近の絵本や児童書に描かれるイラストが最近のアニメ調の作品になっていることで「児童書にふさわしくない」などといった声があがっていた「萌え絵論争」ですが、河出書房新社が"萌え絵"で描かれる理由について説明しました。
河出書房新社「子ども自身が飛びつく絵を」と発注していると説明
絵本や児童書に描かれるイラストが最近のアニメで使われるような作風に変化していることについて、「児童書にふさわしくない」「萌え絵の童話を子供に与える親の気が知れない」などと批判の声があがっていた「萌え絵論争」。
児童書「せかいめいさくアニメえほん」出版する河出書房新社の公式Twitter(@Kawade_shobo)が、こういったイラストを利用している背景について説明しています。
河出書房新社公式Twitterによると、作家に「萌え絵を描いてください」と依頼しているのではなく「子ども自身が飛びつく絵を」と発注しているのだそう。
続けて「萌え絵も出版人としては『萌えさせよう』という意思で描かれたなら立派な作品」「その点でいうとこのシリーズの作家さんは「子どもが喜ぶ絵を」という意図を見事達成されました。心より感謝します」と、イラストがしっかりと役割を果たしていることを説明しました。
「せかいめいさくアニメえほん」のイラストを描いているは「プリキュア」シリーズで知られる漫画家・上北ふたご氏。
上北氏も先月25日、「せかいめいさくアニメえほん」について「『アニメスタイルの絵、今の時世とマッチする絵本を目指す』というコンセプトを基に、背景画もきちんと描き込んで丁寧な作画を」と依頼されたと説明していました。
「今の子が大好きな絵で名作を読んで名作を読んで本を好きになってもらう」がコンセプト
「せかいめいさくアニメえほん」シリーズは、「今の子が大好きな絵で名作を読んで本を好きになってもらう」がコンセプトだといい、今の子に読んでもらうために電子版も販売しているのだそう。
電子版販売の背景には「本読まない子もタブレットに入れておくと読むらしいよ」という子持ち世代の声があったのだそうです。
絵柄だけでなく「お話そのものの変換もある」「昔話は時代と共に変化」
1997年に永岡書店から「世界名作アニメ絵本」シリーズで「にんぎょひめ」の絵を担当した漫画家・宮尾岳氏は、絵本は絵柄だけでなく「お話そのものの変換もある」と指摘。
宮尾氏は「おそらくラストはそれぞれ微妙に違うはず」と推測。
1997年当時でも「ええ?ラストこうするのかー」と感じたといい、「昔話は時代と共に変化していくんだよ」と話しています。
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