マンガ海賊版サイト「漫画村」が11日朝頃よりアクセスができない状態になっていますが、Google検索からもDMCAによる削除が始まっているようです。記事公開時、漫画村のトップページはGoogle検索から削除されています。
Google検索の結果から「漫画村」が消え始めている、トップページは削除済
マンガ海賊版サイト「漫画村」が11日朝頃からアクセスができない状態となり、「遂に閉鎖か」とネットでは話題になっていましたが、Google検索からも削除が進んでいるようです。
Google検索で漫画村のトップページのインデックス状況を確認してみると、「米国のデジタルミレニアム著作権法に基づいたクレームに応じ、このページから1件の検索結果を除外しました」と表示されます。
トップページのDMCA侵害申請を行なったのはハーレクイン社のグループら複数社。トップページがインデックスから削除されたことで、Googleで「漫画村」と検索してもサイトに辿り着くことはできなくなりましたが、それ以外のURLはインデックスされているものも多く残っています。
SEOの専門家・辻正浩氏は、今回の漫画村のトップページがGoogle検索から削除された問題に「特例」だと指摘していました。
漫画村ホームがDMCAで検索から除外されてハーレクイン社だけを称賛するのは違います。ホームに対するDMCA関係通報はこれまでも多く行われてきましたが今回初めて通っただけです。今になって消えたのは審査の基準が変わったからです。個人やメディア、多くの方の動きで社会問題となった成果でしょうか。
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2018年4月11日
ここ数ヶ月でも漫画村トップへの申請は10以上ありました。
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2018年4月11日
例えばこれ( https://t.co/N6YfzSWBu3 )では今年1月にトップを含む6URLが申請されて、トップ以外は消えましたがトップは却下。DMCA申請ではトップページにサムネイルなどがあるレベルでは普通には検索結果から消えない事が多かったのです。
審査基準が変わったと言いましても、今回の特例かと思います。たとえばニコニコ動画のトップで人気の動画が自動表示される部分がありますが、そのサムネが著作権侵害というケースは多いと思いますが、ニコニコ動画トップを申請しても削除はされないはずです。されるべきでもないですよね。
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2018年4月11日
過去にも、DMCAに触れるサイトで小規模でしたり特化したサイトはトップも消えてました。たとえば「ワンピース専門 無料動画」というFC2ブログと忍者あんてなを組み合わせて回避を狙ったリーチサイトがありますが、そこは権利者が申請を出せばトップも消せるはず。
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2018年4月11日
小学館、集英社、講談社など多くの出版社がDMCA侵害申請
トップページのDMCA侵害申請を行なったハーレクイン社ですが、それ以外のURLについてもDMCA侵害申請が行われています。
Googleの透明性レポートを確認すると、集英社や小学館はそれぞれ約20,000件以上のURLに対してDMCA侵害申請を送信していることが確認できます。
出版社以外にも漫画家本人からのDMCA侵害申請などもされているようですが、現在Googleにインデックスされているページは約215,000件と膨大な規模。
また、政府が検討している「海賊版サイトのブロッキング」について、一般財団法人情報法制研究所や一般社団法人インターネットコンテンツセーフティ協会など、関連団体から懸念する声もあがっています。