1月13日に行われた大学入試センター試験の「地理B」に「ムーミン」に関する問題が出題され、「ムーミン谷の場所」について議論になり、センター試験側の出題ミスではないかと話題になっていた件について、ムーミン公式サイトが見解を発表しています。
ムーミン谷の場所は「フィンランド」とはっきり書かれているが、現在は「別の世界」としている
大学入試センター試験・地理Bで「フィンランドを舞台にしたアニメと言語の正しい組み合わせを選べ」という問いの正解が「ムーミン」であったことについて「舞台はムーミン谷なので、出題ミスではないか」といった意見が話題になっていた件について、ムーミン公式サイトが見解を発表しています。
「ムーミン谷に住んでみたい。そう思った瞬間、あなたはもうムーミン谷の住人なのです。」トーベ・ヤンソン
— ムーミン公式サイト (@moomin_jp) 2018年1月16日
話題になっているムーミン谷の場所について、ムーミン公式サイトに見解を掲載しました。https://t.co/roOK3vVNVX
ムーミンはフィンランド人であるトーベ・ヤンソンが、フィンランドで創造した物語であるとし、劇中の気候や風土の描写はフィンランドを思わせるものであり、第3作が初めて英訳された際には「フィンランドのムーミントロール一家(Finn Family Moomintroll)」だったと説明。
さらに、第8作の巻頭に添えられた挿絵には「ムーミン一家が移住する灯台のある島を描いた挿絵に、はっきりと「フィンランド湾」と書かれていることも事実」と、フィンランドが舞台であったことを認めています。
しかし、現在の権利者の公式見解は著者の「ムーミン谷に住んでみたい。そう思った瞬間、あなたはもうムーミン谷の住人なのです」という考えに則り、ムーミン谷は実在するものではなく、ファンタジーの世界にあるとしているとのことです。
出題については「原作ではなくアニメ」、客観的事実として舞台がフィンランドであったかは不明
今回のセンター試験での出題については「原作ではなくアニメーション」「図版から見て昭和40年代に日本で放映されたもの」であり、「この作品の設定については、残念ながら権利者の手元にも十分な資料がありません」と、アニメーションの舞台については判断がつかないとのこと。
公式サイトでは「客観的な事実として、その舞台がフィンランドと設定されているのかどうかは、第三者の検証に委ねたいと思います」とし、「疑問が早期に解決することをお祈りしています」と結んでいます。
ムーミンの舞台はフィンランドかノルウェーか…という問題がセンター試験で出てお怒りのみなさんも多いようで…。まだまだ知られてないんだな、と反省、もっと知ってもらえるよう公式サイトもがんばります!これを機にムーミンの世界について知ってもらえると嬉しいな。
— ムーミン公式サイト (@moomin_jp) 2018年1月13日