@JUNP_Nです。9月5日、LINEからいわゆる「格安SIM」と呼ばれるMVNOサービスが正式に公開されました。LINE株式会社の社員は先行で申込が出来るということで、8月から約1ヵ月利用しているので、ざっくりと使ってみた感想をご紹介します。
「LINEモバイル」を約1ヵ月使ってみた感想は、データ通信の"速度&強度"に不満なし
はじめに言っておきますが、格安SIMとしての使い心地は「可もなく不可もない」という感じ。データ通信の速度も不満はないですし、現状で特に困ったことはありませんでした。
まだサービスがスタートしたばかりなので、"回線が混雑していて使い物にならない"というような場面には遭遇していません。
これはどのMVNO(格安SIM)にも言えることですが、その時の状況によるところが大きいので、今後どうなるのか見守っていきたいところです。
実際に使ってみて不満はありませんでしたが、LINEモバイルの良さは、その特徴にありました。他のMVNOにはない仕組みがいくつもあるのがポイント。
他のMVNOにはない「LINEモバイル」だけの仕組みが凄い
「LINEモバイルのココが凄い」と言うと、大げさに聞こえますが、まずは基本的なところのおさらいから。LINEモバイルは月額500円から利用することができるMVNO(格安SIM)です。
LINEモバイルの料金体系
「LINEフリー」というプランではデータ通信が1GBまで。そして「LINEアプリに関わる通信料が無料(ノーカウント)」になるという特徴があります。
LINEモバイルでは、このデータ通信に含めないことを「カウントフリー」と呼んでいます。
(追記)2017年3月2日、2017年2月末よりLINEアプリ内で表示される「ニュースタブ」もカウントフリーの対象になったと発表されています。
月額500円で利用できるのはデータ通信のみのプラン。SMSを利用したいという人は月額620円、音声通話を利用したいという人は月額1,200円になります。
LINEフリー プラン一覧 | 料金 |
データ通信のみ | 500円/月額 |
データ通信+SMS | 620円/月額 |
データ通信+音声通話 | 1,200円/月額 |
「LINE」のカウントフリー対象は、トーク機能(テキスト、音声メッセージ、スタンプ、写真や動画などファイルの送受信、LINE通話、ビデオ通話)、タイムライン(画像、動画など画面閲覧や投稿)、スタンプショップなどで購入した着せ替えなどのダウンロードなど。
詳細はこちら ▶ カウントフリー機能に係る説明書
LINEフリーのプランでは「カウントフリー」の対象となるのはLINEのみでしたが、加えてFacebookとTwitterもカウントフリーの対象となる「コミュニケーションフリー」というプランも用意されています。
データ通信+SMS | データ通信+音声通話 | |
3GB | 1,100円/月額 | 1,690円/月額 |
5GB | 1,640円/月額 | 2,200円/月額 |
7GB | 2,300円/月額 | 2,880円/月額 |
10GB | 2,640円.月額 | 3,220円/月額 |
Twitter、Facebookのカウントフリーの対象は「公式アプリ、もしくはブラウザからのアクセスのみ」です。サードパーティ製アプリからのアクセスは対象外なので注意。
そして、TwitterやFacebookから外部サイトにアクセスした場合も当然対象外。Facebookのライブストリーミング動画なども対象外になっています。
詳細はこちら ▶ カウントフリー機能に係る説明書
余談ですが、テザリング接続していた場合でもカウントフリーは有効。ですので、LINEモバイルのSIMが入った端末でテザリング接続→MacからTwitterとFacebook、LINEを利用してもカウントフリーとなります。
基本プランでは書かれていない部分のところ
音声通話は30秒/20円。そして音声通話プランは最低利用が12ヵ月となっており、途中での解約には手数料9,800円かかることも覚えておいたほうがよいですね。
また、いわゆる「3日で◯GB制限」と呼ばれるものもLINEモバイルでは設定されているようですが、具体的なところは非公表となっています。
データ通信量の追加購入も可能で、0.5GB(500円)、1GB(1,000円)、3GB(3,000円) となっています。ちなみに初月の月額利用料は無料ですが、契約時に事務手数料3,000円がかかります。
その他、転送電話(無料)、留守番電話(300円/月)、割込電話(200円/月)、国際電話/国際ローミング対応となっています。
LINEモバイルの通信エリアは「NTTドコモ」と同等
LINEモバイルはNTTドコモのネットワーク網を利用した格安SIMです。通信速度は下り375Mbps、上り50Mbps、低速時200kbps(いずれも理論値)と発表されています。
比較的、回線が混雑していないであろう早朝の時間帯に速度を計測してみた結果が以下。左がソフトバンク、右がLINEモバイルです。
ちなみに日中に計測しても概ね、下り20Mbps、上り10Mbps前後でした。
まだ本格的にサービスが開始しておらず一部ユーザーと社員にのみ公開されているということもありますが、ストレスなく利用できています。既にスピードテストを行ってみた結果も各所で報告されています。
「LINEモバイル」サービス開始直後のスピードテスト結果!昼も夜も爆速 | gori.me(ゴリミー)
前述しましたが、通信速度は今後のサービス状況や場所によっても変わってくるので、あくまで参考程度の数値です。
ここからが凄い!LINEモバイルならではの取り組みが画期的
LINEモバイルならではの取り組みとして「LINEにおける年齢認証/ID検索可能(18歳以上)」というものがあります。LINEモバイルは契約時に本人確認の書類が必要になるため実現しています。
これは他のMVNO(格安SIM)にはなく、そのためLINEの年齢認証/ID検索ができません(裏技はありますが)。また、LINEアカウントの作成にSMS認証が不要となっているところもLINEモバイルだけです。
そして、料金の確認などユーザーサポートはLINEモバイル公式アカウントと友だちになることで、LINEアプリ本体から確認することができます。
トーク画面からデータ残量の確認や、サポートへの問い合わせなどが可能。これは便利です。
また、LINEモバイルだからこその機能として「余ったデータ通信量を、LINEでつながっている友だちにプレゼント」することができます。
家族でも友だちでもLINEモバイル同士なら、プレゼントできちゃうのはいいですね。ちなみに、余ったデータ通信量はプレゼントしなくても翌月末まで繰り越されます。
そして意外と盲点なのが、LINEモバイルは「契約にクレジットカードが不要」です。これ面白いですね。
契約に必要なのは「クレジットカード」もしくは「クレジットカードと連携したLINE Payアカウント」、そして「LINE Payカード」となっています。
「LINE Payカード」がクレジットカードに準ずるもの(JCBブランドのチャージ型プリペイドカード)になるため、LINE Payカードさえ持っていればクレジットカードが不要です。
LINE Payカードは誰でも作成可能。LINE Payカードの詳細はこちら ▶ ヘルプセンター | LINE
また、LINE Payカードに銀行を連携させてオートチャージを設定しておけば、擬似的に銀行からの口座引落のような状況を作ることも可能です。
当たり前ですが、JCBカードとして使えるので、Amazonでの買物やコンビニなどJCBのクレジットカードが使えればどこでも利用できます。
まとめると……
- MVNOなのにLINEのID検索(18歳以上)ができるのは、現状ではLINEモバイルだけ!
- データ通信プランでSMSが使えなくてもLINEアカウントを作成できるのはLINEモバイルだけ!
友だちに余ったデータ通信量をプレゼントできるのはLINEモバイルだけ!(mineoなどでもできるそうです)- 契約にクレジットカードがなくてもOKなのはLINEモバイルだけ!
という感じになります。他にも月額使用料金の1%がLINEポイントに還元されたり、お子様の利用にも安心のフィルタリングサービスがあったりします。
(追記)mineoでも余ったデータ容量をわけあえる「パケットシェア」「パケットギフト」「フリータンク」という制度があるそうです。DMMには、「シェアコース」というサービスも。
どれも「これがあるからLINEモバイルを選びました!」といえるような決定打になるとは言えませんが、LINEモバイルならではの取り組みは今後も増えていくそうです。
(追記)LINEモバイルでInstagramもコミュニケーションフリーの対象になったそうです
\ツイッターに加えて #インスタ も使い放題/#LINEモバイル 「コミュニケーションフリー」にインスタグラム追加♪料金そのままでインスタ使い放題です。ZenFone3プレゼントキャンペーン実施中! https://t.co/V2KvnZSPwT #LINE_Zen3プレゼント
— LINEモバイル (@LINEMOBILE_JP) 2016年10月25日
LINEモバイルの公式サイトはこちら ▶ LINEモバイル
ちなみに、LINE株式会社の社員は福利厚生の1つとしてLINEモバイルの回線を1回線無料(どのプランでもOK)で申込できます。(月額基本料が返ってくるかたち、オプションなどは自己負担)
そんなLINEモバイルを一緒に作っていこうというメンバーを募集しているそうなので、興味のある方は是非どうぞ。
僕が勤務している部署(LINE NEWS)も絶賛募集中です。